代表川島の社長ブログ

「決定」という行為の尊さ

2019.02.28

先日、私は一級小型船舶操縦士の国家資格を取得しました。海図/潮汐/エンジン構造/危険事例/天気図/長距離航海などが試験範囲となります。既に二級の免許を取得していたので、取得自体はそれほど難しいものではありませんでした。
二級免許は沿岸から5海里(約9km)の範囲しか航行できないのですが、一級免許になるとその制限が無くなります。つまり、世界中のどこへでも船で行ける、ということです。なぜ二級から一級に変更したかというと、相模湾でカツオ・シイラ・マグロなどの回遊魚を釣りたいと思ったからです。沿岸5海里では到達できないポイントがあるので、一級が必要になるのです。
手っ取り早く魚を釣りたいなら、お金を払って実績のある船長の船に乗り、ポイントまで連れて行ってもらう方が確実です。「どこで釣るか」は船長が判断してくれるので、釣り人は釣ることに集中すれば良いのです。ラクだし、効率的だし、多くの人はそうするでしょう。
しかし、私は他人が操船した船で釣りをすることがあまり好きではありません。「どこで釣るか?」が釣りの本質的に面白い部分だし、「どこで釣るか?」を人に任せたくないのです。
長年釣りをしてきて思うのですが、釣りは実に厄介な趣味です。最初は「魚を釣る」ことが目的なのですが、次第に「どうやって魚を釣るか」に変化していきます。自分が望む方法・道具・場所・魚種・大きさが大切になっていきます。ブラックバスを餌で釣っても何も面白くないし、小さなシーバスをいくら釣っても満たされないのです。他人が操船した船に乗って、どんなに大きな魚を釣ってもあまり喜べないのです。
釣りという遊びを通じて、「物事の全工程で意思決定をしたい」という自らの価値観に気付きました。この価値観は仕事にも当てはまります。当社の業務内容・方針・人選・場所・ターゲットは全て自分で決めました。だから仕事に対しての納得感や充実感が非常に高いと感じています。自分で決めれば決めるほど満足感が上がっていくのです。
誰しもが経営者ではないので、仕事の全ての意思決定をすることは難しいでしょう。しかし、社員であったとしても、当社には多くの選択肢を決定する余地が存在しています。「社員が考えて、社員が決定し、社員が行動していく」ことで皆に納得感や充実感を味わってほしいと私は願っています。
「操縦」と「運転」の違いをご存じでしょうか?船や飛行機やヘリコプターは「操縦」なのです。車やバスや電車は「運転」なのです。この違いは何でしょうか?答えは「道があるかどうか?」なのだそうです。車やバスは道路しか走れないし、電車はレールの上しか走れません。つまり決められたところしか走れません。海や空には道が無いので、自分で道を描かなければなりません。
人生は「運転」ではなく「操縦」です。決まりきった道がありません。子供のうちは親が導いてくれる部分もありますが、大人になれば道は自分で描かなければなりません。荒波や突風を受け、本来行こうと思っていた場所にたどり着きません。思ったとおりに進まないことのほうがはるかに多いでしょう。けれども、「自分で決めた」という事実は、その本人に納得感や勇気を与え、その次の一歩への大きな原動力になっていくのだと思います。