代表川島の社長ブログ

奄美大島旅行記

2019.03.31

3月下旬に9日間の日程で奄美大島を訪れました。奄美大島には沖縄のような観光地化された華やかさは無いのですが、素朴で温かく、昭和の名残があるような、どこかノスタルジックな島だと感じました。今回の旅は、過去の旅とは少し異なるものでした。様々な人との出会いがありました。
ペンション「マリンテラス」のオーナー夫妻は温かい方たちで、常に私たち家族を明るく楽しませてくれました。特におばちゃんは信じられないほどパワフルで、太陽のようなエネルギーで、皆を照らしていました。奄美の食材と太陽がそうさせるのでしょう。
鹿児島から出張で2カ月間滞在していた塗装職人の方々4名とは、釣り談義や徳之島の話題で毎晩盛り上がりました。お酒を勧められ、タンカンやジャガイモをもらい、採ってきたエビや貝を食べさせてくれました。私も釣れた魚をお返ししました。別れ際に握手をしました。名前も分からないし、二度と会うことは無いのでしょうが、生涯忘れることはないでしょう。
地元のミュージシャン(80歳)の方も滞在しており、三味線と和太鼓の手ほどきを受けました。和太鼓についてはひどくダメ出しをされたのですが、三味線についてはビックリするくらい褒められました。お祝いの席で三味線の弦が切れると必ず不幸が起こる、と真顔で言っていました。島の迷信は怖いと感じました。
練馬から来ていた家族の子供たちは、娘の舞子の面倒をよく見てくれました。別れ際に舞子は大泣きしていました。「旅には出会いと別れがあるんだよ」ということを舞子に教えました。舞子にはまだ理解できていないようでした。舞子にとって貴重な経験です。
島の南部の古仁屋という町のパン屋「イマジン」では、素朴なおじさん兄弟が素朴なパンを焼いていました。店内には店名通りビートルズが流れていました。店の雰囲気が素敵だと褒めたら、ラスクをオマケしてくれました。とても嬉しかったようです。「ここは何も無い町だけど、良いところだよ」とほほ笑んでいました。可愛いおじさんなのでした。
大島紬村では、人生の酸いも甘いも噛み分けたようなお爺さんに、藍染めと泥染めを習いました。「娘二人を持つと、将来辛い思いをするぞ」と教えられました。お爺さんの娘二人が嫁いだ時に、胸が張り裂けそうになったそうです。そのことがあまりに悲しかったので、お爺さんは今では娘のことは考えないようにしているそうです。少し考えさせられました。
地元のフィッシングガイドの安田さんとは年齢も近く、すぐに意気投合しました。お互いの今までの人生のことを話したり、愛犬のことを話したり、奄美大島の地元情報を沢山聞かせてもらいました。日没ギリギリまで一緒に魚を追いかけました。結果は出ませんでしたが、握手をして別れました。気さくで素敵な方でした。
遠浅のリーフとその切れ目が織りなす青いグラデーションはとても美しいと感じました。沢山の水をため込んだ独特の木々が重なる森も美しいと感じました。しかしながら、旅先で出会った人々との思い出の方が印象に残っています。必ず再訪したいと思える島なのでした。