ブースは「伝達力」が命

出展製品は3商材以下に抑えよう!!

2021.07.20

展示会では、様々な企業が様々な商材を出展しています。
多くの企業では、自慢の商材を多くの人に見ていただこうと、その商材を大々的にアピールし、看板にも大きく掲げて訴求していくことでしょう。
当社でも、そのように大きく看板で商材を訴求をおこなうことは大歓迎です。
しかし、世の中には1つの商材を取り扱っている企業だけでは、ありません。
むしろ、複数の商材を販売・製造している企業の方が多いことでしょう。
そんな企業に多いのが、より多くの商材を出展・展示しようと何商材もの製品を展示してしまうことです。
1~2小間の小さめなブースに所狭しと並べられる製品や何枚も貼られる説明パネル。
一見すると様々な製品が並ぶ姿は賑やかで来場者の目につくように見えます。
看板も同じく、様々な商材を記載し、「たくさんの商材がありますよ!どれでも選んでいってください!」と言わんばかりの風景です。
しかし、実際に来場者としてブースを眺めてみるとどうでしょう?
たくさんの商材が並んでいて、看板にも多くの商材が載せられている姿は、雑然としていてゴチャゴチャとした雰囲気です。
これでは来場者が自分たちの悩みを解決してくれそうな商材がないかと探していても、展示台や看板を見ただけでうんざりしてしまい、無意識に探すことを放棄してしまいます。
たとえるなら電話帳に並べられた無数の名前・・・何十、何百とある氏名からたった1つの氏名を探し出す行為と同様に多くの商材から自分たちに必要と思われる商材を探し出す行為はおのずと人を遠ざけてしまいます。

看板はシンプルに!訴求製品を絞る
このブログでも何度も言っていますが、展示会ブースの看板に必要なことは、来場者に瞬時に商材を理解させることです。
展示会において来場者が一つの商材を目にする時間はおよそ3秒と言われており、その3秒の間に来場者はそのブースに自らが必要としている商材があるのか否かを判断しています。
もし、その瞬間に来場者がそのブースには自分が必要としている商材はない、と判断してしまえばその場を立ち去ってしまいます。
そうならないようにするためには、その3秒という一瞬で商材が理解できる看板を設置することが大切です。
そのためには
「瞬時で理解できる文字(コピー・商材名)を大きく記載する」
必要があります。
ある程度遠くからブースを見た際にもしっかり読めるように、できるだけ文字や写真を大きく記載することが大切ということです。
そのためには看板にたくさんの文字を記載していては、文字を大きくすることもできません。
もちろん、プラスアルファの商材の説明として、少し小さな文字で製品特徴や説明を記載することもありますし、そのこと自体は悪いことではありません。
しかし、メインとなる文字(商材名等)は大きく、分かりやすく記載することが大切になります。
また、できればそういったメインの文字は10文字以内でまとめることがベストでしょう。

訴求商材を最高3点までに絞る
このように、ブース看板において重要なことは「文字の大きさ」「分かりやすさ」となります。
しかし、多くの商材を訴求しようとし、看板に多くの商材を載せようとするとその分文字は小さくなり、また注目度も分散されます。
また、看板だけではなく、展示台に乗せられた製品も同様です。
様々な製品があっても、その製品を認知していただけなければ意味がありませんが、たくさんの商材を並べていてもそれだけではおそらく認知はされません。
「製品を置いておけば、来場者に見てもらえるだろう」という考えは甘いと言わざるを得ません。
来場者に対ししっかりと文字や言葉で「訴え」なければ認知をしていただけないのです。
そのためには、商材の絞り込み、看板や言葉で「訴え」ることのできる商材数のみを展示・出展することが大切になってくるのです。
その商材数は、これまでの我々の経験からいうと1小間(3m×3m)ブースで最大2商材、2小間(6m×3m)ブースで最大3商材ということになってきます。
多くの展示ブースではブースの構造上来場者へ向け特に訴求力のある縦型看板や遠くからでも来場者の目につく看板は1~2小間ブースで2~3枚となり、それら看板1枚あたり、1商材を展示するとすると、このような計算になります。
これより多い商材を無理に展示しようとすると、看板での訴求も展示においても中途半端になってしまうことになります。
出展コストを回収しようとあれもこれも並べてしまうことで逆に失敗してしまうこともあるのです。

↑数多くの商材から看板での訴求製品を1商材に絞ったブース例。
複数商材を用意しつつも、看板では1商材に絞り、またさらに「繊維」というワードで製品をカテゴライズしている。

↑数多くの商材から看板での訴求製品を2商材に絞ったブース例。
2商材とはいえ、同じマスクカテゴリーの製品なので商材同士が喧嘩せず、違和感なくアピールできている。


どうしても商材を絞ることができない時は・・・
このように、商材は1点から多くても3点までに絞って展示することが理想で、最終的にそのようにした方が出展効果も高くなることでしょう。
しかし、もしそれでもどうしても2~3点には絞れない場合はどうしたらいいでしょうか?
そのような場合は、テーマを決め1フレーズで訴求できるようにまとめて訴求するという手法を使い訴求することを提案します。
たとえば、「ラーメンの麺」も「うどんの麺」も「冷し中華の麺」も出展したい食品メーカーがあるとしたら「麺」とテーマをまとめて訴求することが可能です。
同じ出展社が展示する限り、まったく異種の製品を展示するということもあまりないでしょうから、そのように製品テーマをまとめ、1商材として訴求することは有効です。

↑このように商材をカテゴライズして訴求することも一計です
「工事現場用品」として全ての商材をまとめ、また数多くの製品が存在することを商材写真をちりばめることで分かるようにしています。

とはいえ、そういった手法に頼ってしまうと落とし穴もあります。
上記の「麺」ブースでいうと、たとえばあなたの「麺」ブースの隣に「ラーメンの麺」ブースができてしまったらどうでしょうか?
ラーメンの麺を探している来場者の多くはあなたの「麺」ブースより隣の「ラーメンの麺」ブースに流れていってしまうでしょう。
「ラーメンの麺」に絞って看板訴求した方が、ラーメンの麺に対しての自信も拘りも感じられますし、ともかく「ラーメン」という言葉を頼りに会場を探し歩いている来場者にも「刺さる」ブースとなるからです。
来場者目線で考えると「あれもこれも全部おまかせください」というのは、どれも中途半端に感じてしまいます。
多くの来場者にとっては自分たちが探している1点を探せればそれで満足なので、あれもこれもなんでもあることにそれほどの魅力を感じないのです。
お昼に蕎麦を食べたいと考えている人にラーメンもうどんも食べられますと、看板を出しても刺さらないのと同様です。
もし、なんでも注文できるお店が人気が出るのなら、世の中もっとなんでも食べられるお店が繁盛するはずですが、実際には「ラーメン」や「うどん」だけの専門店ばかりです。
このように商材を絞って、訴求・展示を行うことは展示会マーケティングにおいてとても重要なことです。
時には展示会が成功するか失敗するかの鍵を握る要素となります。

製品を絞るためには
では、商材を絞るために、どのようなことを考え製品選定すればいいでしょうか?
もちろん、どの商材をよりアピールしていくかは、企業の戦略にもよるところとなるので簡単には言えませんが、もし数点の候補の中から絞り切れず悩んでいるのだとしたら
・商材と展示会の相性がより良い商材を選ぶ
・新商材、まだ認知度が低い商材を選ぶ
・同展示会にライバル商材があまり出展されていない商材を選ぶ
・大型商材や直接技術をアピールしたい展示会ならではの商材を選ぶ
このような基準で選ぶと、比較的展示会での訴求に対し有効なアピールができ、より良い結果が得られやすくなるでしょう。
どの商材を出展したらより来場者の琴線に触れることができるのか。
それは決してその商材を探している人が多い商材を選ぶとよいというわけではありません。
来場者に対して、他の出展社ではあたえられない「付加価値」を与えられる商材をアピールすることで、あなたの企業への「ファン」を増やし、将来的に得られる利益、LTV(ライフ・タイム・バリュー:生涯価値)を高めることができることも展示会の大きな魅力の一つです。
この機会に商材をもう一度見つめなおしてみることも良いのではないでしょうか?