ブースは「伝達力」が命

ブースは多数決で決めるべきか?

2020.08.22

デザイングループ・川島です。
新規でブース装飾の依頼がくる場合、多くはコンペ(相見積もり)となります。これは当然です。初めて仕事をする際に、ネットで見つけた見ず知らずの装飾会社にいきなり依頼するのは危険です。複数の会社から提案を受け、その中から決定をするというプロセスはよくあることです。
複数のブース案の中からブースを決定する際に、多数決を採用している会社があります。当社がコンペで負けるパターンの一つに、この多数決があります。
当社の装飾事例を見てもらえれば分かるのですが、当社のブース提案はエッジが効いています。看板を目立たせ、出展内容を来場者に強くアピールします。見方を変えると「文字がうるさく感じる」「ゴテゴテしている」「派手すぎる」といった印象を持たれます。
なぜそうなるかという理由を説明すると、多くの場合は理解してもらえるのですが、理由を説明されていない人にとっては悪い印象を受けることがあります。
理由を説明されていない社員の方が多数決に参加すると、当たり障りのない当社以外のブース案に流れてしまうことがあります。これが当社がコンペで負けるパターンです。
社内の意思決定のプロセスは会社毎に異なります。しかし多数決という手段を採用すると、大切なことを見過ごしかねません。私の考える理想的な意思決定プロセスは担当者に一任することです。
展示会出展は決断の連続です。理想的なブースは、1つのブースに1つの出展物です。あれもこれも詰め込めば、アピール力はどんどん下がります。トレードオフを理解し、切り捨てるものは切り捨て、目立たせるものはとことん目立たせるというメリハリが絶対に必要になります。
社内的な同意を気にしていては、メリハリを付けられません。任命権者は腹をくくり、担当者を信じるという姿勢が求められると思います。私もそうありたいと思っています。